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ゴボウ?!が突き出た苗木畑。接ぎ木のやり方
毎年4月中旬からゴールデン・ウィーク頃にかけて、田主丸のあちこちで、苗木の接ぎ木作業が見られます。その風景を見つけるのは簡単。黒いビニールシートの上にゴボウのような行列が突き出た畑で幾人かで作業しています。ゴボウの正体は、地面近くで伐採されたカラタチ。これが台木となり、そこへミカンの枝(穂木)を接ぐのです。
ずっと屈んだままの作業にこんな工夫も
黒いビニールシートの端はずっと先。その列は10列以上。基本的にはずっと屈んだまま全てのゴボウの台木に接ぎ木します。だから作業する皆さんは痛みを和らげる工夫をしています。ずっと地面に付けたままの膝を守るための座布団。座った姿勢でしかも体の動きと連動させるため、腰に括り付けた発泡スチロールの椅子。農協?で売っているコロ付き移動椅子。他所から来た私には、そういった物一つ一つも苗木体験の面白さです。
テープ巻きや、小刀を扱う切り込みまで体験!
「ノビール」という名のテープを巻く作業は、1巻きする毎に適度な長さに伸ばさないと穂木の頭を包む時に長さが足りず、無理に伸ばすとテープを破いてしまいます。ちなみに、テープの巻き方も苗木の種類によって変わります。既に接ぎ木が済んだ柿の列では、穂木の頭をテープで包まないまま。長い経験から来る工夫に感心しました。
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日を改めて再挑戦。すると自分の接ぎ木が!
最初の体験はゴールデン・ウィークの最初に1時間半ほどでした。そして、休み明けに2度目の体験をしました。今度は丸々半日で、テープ巻きに集中。やはりテープが破れることも多かったですが、コツは少し掴んだ感じ。切れ込みの下からテープ幅を活かして広めに2度ほどテンポよく巻いたら、テープの片側をグッと伸ばして穂木の頭を包み、そこからまたテープの残りを台木の方へ戻して一巻き。綺麗にできると嬉しいものです。
近所の人と長い時間を過ごす大切さ
広い苗木畑での接ぎ木。持ち主の家族だけでは出来ません。近所の家族同士や知り合いの人が集まって互いの畑を手伝うそうです。長く続く作業の中いろいろお喋りすることで、皆がより親密になり地域の一体感も高まるのだなぁ、と思います。半日だけでしたが、私も少しは皆さんの輪に溶け込めた気がします。そして、こういう感覚は、都会の会社勤めの生活ではなかなか味わえないものだと思います。
インフォメーション(久留米市農業体験「くる農」など)
今回の体験は、久留米市田主丸の諏訪農園さんで体験させてもらいました。これは、先日久留米市農業体験「くる農」で苔玉つくりを教えていただいた九州農園・栗木直樹さん、トシ子さんご夫婦の紹介がきっかけです。九州農園さんでの苔づくり体験を紹介したブログはこちらです。https://byobuzanj.blogspot.com/2019/04/blog-post.html
「くる農」の農業体験メニューには、ミカンなどの果実をはじめ、花木・園芸や野菜といった各種の栽培が用意されています。http://www.sekai-tsutsuji.center/event/index.html
みかん(かんきつ類)苗木の生産量については、西日本新聞2019/1/22記事を参考にしました。https://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_chikugo/article/480949/
「くる農」の農業体験メニューには、ミカンなどの果実をはじめ、花木・園芸や野菜といった各種の栽培が用意されています。http://www.sekai-tsutsuji.center/event/index.html
みかん(かんきつ類)苗木の生産量については、西日本新聞2019/1/22記事を参考にしました。https://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_chikugo/article/480949/
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